木曜日, 5月 03, 2007

言葉を使うサル

 原著のタイトルは、The Talking Ape。これまで出版されている言語進化の本の中では、最新の知見も含め一番網羅的にまとめられている本です。訳も読みやすい。著者は産出よりも了解の方が言語能力を進化させた原動力であるとの立場で、言語学、人類学、考古学、霊長類学、進化生物学、手話研究などの知見を整理していく。しかし、音声学習の側面が軽視されていたり、著者の専門でない部分は理解が浅い感じがするので、鵜呑みは禁物。エーチソンの「ことば 始まりと進化の謎を解く」(Link)から比べると、言語進化の研究が確実に進歩していることがうかがえる。ようやく開いた言語進化というパンドラの箱にふたをしてはいけない。



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