火曜日, 8月 14, 2007

東京は故郷にありて思うもの

夏休みをとっていわきの実家に帰省している。ここに帰って来ると、都会のある種の緊張感から解放される。そしていつも反省をする。ここには、白球を追いかけ、ストラト欲しさにアルバイトに精を出し、受験に失敗して噴気してる自分の歴史がある。(勉強机のマットに挟まれている浪人時代の写真を見ると、その青さがこっぱずかしい) そんな少年の自分に、今の自分は負けてやしないか?そういつも問いかける。
 もちろん、事はあの時ほど簡単ではない。盲目にがんばればいいというものではない。自分は何がしたいのか?そのためには何をしなければならないのか?きちんと、GTD(Getting Things Done)をデザインしよう。
 また、自分だけが云々、というのもよろしくないだろう。僕が好きな吉川英治の三国志にこんな場面がある。大志を抱きながら、いつまでたっても放浪の身である自分を嘆く劉備玄徳に、義弟の関羽雲長がこう言って喝を入れる。「自分が優位な立場にあるからといって奢らず、不利な立場にあっても卑屈にならず、君主たるもの出処進退悠々たること。」 もし、こんな男がいたらしびれるくらい格好いい。
 「故郷は遠くにありて思うもの」と室生犀星は詠んだ。しかし、こうも言える。「東京は故郷にありて思うもの」。”本当の空”のある福島県のここいわき市から、東京に戻ってからの自分を思う。

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