日曜日, 12月 06, 2009

坂の上の雲

楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、
前をのみ見つめながら歩く。
のぼってゆく坂の上の青い天に
もし一朶の白い雲が輝いているとすれば、
それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。

司馬遼太郎著「坂の上の雲」後書きより

 我が家では、爆笑問題のニッポンの教養と大河ドラマは毎週欠かさず見ている(テレビジャパンでNHKといくつかの民放が見れる)。天地人が終わり(景勝・兼続主従の人物の描かれ方は爽やかで良かった)、坂の上の雲が始まった。先週の放送も見たのだが、今日の再放送もついつい見てしまった。そのぐらい面白かった。生まれたての近代国家日本が欧米に追いつき追い越すべく、とにかく前に進まなければならなかった時代。そんな緊張感と高揚感の中で時代を駆け抜けた3人の個性的な人物。日本騎兵隊の父と呼ばれる秋山好古、日露戦争におけるバルチック艦隊撃破の立役者、秋山真之、そして、短歌や俳句を改革し日本近代文学に影響を与えた正岡子規。司馬史観と呼ばれる独特の歴史観の中で、3人の人物越しに明治という時代の陽の部分が描かれていく。この人物たちに自分の生き方を重ねる人も少なくないだろう。久しぶりにグッと来る大河ドラマだ。

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